子燕の 奏でたるなり 恋の音

だれも知らない音。
私だけに聞こえる。
初めて知る音。
これまで耳にしたことがない。

恋は、何度も経験しているはずなのに、
どうしていつも、新しいのだろう。
とはいえ、悲しくなった時には、
過去のことを思い出して、
前に同じことがあったと自分を元気付けるけれど、
うれしいときには、
いつだって初めてだと思う。

この音は、
これから先も、初めて聞くのだと感じていたい。