虫の闇 波立つ己が 心なり

遠い景色に目を凝らして、
何を見ようとしているのだろう。
視力が変わるわけでもなし、
そこに真実があるわけでもなし。

対岸の灯りの数を数えて、
何を計ろうとしているのだろう。
スイッチのありかなど、
見たこともないのに。

人生はどこにたどり着くのだろう。
希望ばかり持って、
あちらのほうを眺めているけれど、
本当にそうなのか。