秋の夕 人の集えば 肝油あり

人がいると、カッコつける。
料理の腕も、一割二割三割増しに見せる。
丁寧に盛りつけて、大皿にもって、
いつもそうです、っていう顔してテーブルに運ぶ。

分かってる。
私ときどきカッコつける。
言葉も、話す内容もそう。
いつもそうです、っていう顔して カッコつけたこという。

でもちょっと、無理してるかなって、
一時間くらい経ったときに、
いつも思う。 

そんなこと感じるくらいなら、
カッコつけるの辞めればいいのに。
それができなければ、その状態が普通であればいいのかな。
それとも、カッコつけたいっていう心を
捨てられれば楽になるかな。

カッコつけじゃなくて、
自分の幅をふやせればいいんだよね、
なんて、秋の夜長に考える。