冬苔の 枯れずに何を 覚えたり

万年緑の苔の生う。
同じように見えて、
同じ緑ではない。
毎日見ていなければ気付かないけれど。

いつ会っても同じ笑顔。
そういわれている彼女だって、
よく見てみれば結構違う。
生き生きとしていたり、
くすんでいたり、
どこか浮ついていたりする。

春夏秋冬、いつだって同じでいることは難しい。
だから、緑色でいられるということは、
それなりの努力をいつだってしているということ。
苦しくてもそれなりの笑顔で。
嬉しくても気遣いのある微笑みで。

それならば、本当の心は見せていないということだろうか。