その意気の 何を見立てて 薄氷

景気のいい話を聞く。
それにつられて盛り上がる。
一人の帰り道、ふと思い出す。
そのどのくらいが真実なのか。

人がいたら、いいことを言いたい。
弱みなんか見せたくない。
会話に水を差さないためもあるけれど、
なにより自分自身に失望したくない。
それはどんな矜持だろう?

この夜のお酒の入った会話が、
どれほどに真実味を帯びていたかはいかにしろ、
一夜明けた後、
虚しいのか、
やる気のみなぎっているのか、
ただその瞬間だけでなく、
後味みたいな所にも誰かと過ごした時間の真価があるのかもしれない。