木枯らしの 空の奥へと 消え行かん

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あの人は憧れられていて、
きれいで、優しくて、
頭の回転も早くて、
声の調子も美しくて、
女の私ですら目が離せない。

いくらこの世が不平等だからって、
こんな差はいくらなんでも。
誰かの夢に出て来るほどの、
歌に謳われるほどの、
女性だなんて。

勝ち負けとかいうことではなくて、
ただため息をつきたくなる。
私だって、そういう風に憧れられてみたかった。
認められてみたかった。
空を見上げるように、
あの人ばかり見て羨ましがってる。
翼なんか持ってないから、
近付くことも無理なのに。