痛みさえ 甘さに溶ける 春一番

すごく不思議なことがある。
どうして、恋をしてしまうのだろうということ。
幸せなことのほうが少ないのに、
苦しむことの要素のほうが多いのに、
どうしてあなたを求めてしまうのだろう。

最初から片恋だと分かっていたのに、
どれだけ涙を流すのか、
多少の予想はついていたのに、抗えなかった。
あなたを好き。
そのひと言がつらさを増す。

それでも、恋をしてしまった。
もう、恋をしてしまった。
心にある痛みは、
ロマン派の詩人みたいに、
少し甘さを伴っているといってみたいけれど、
正直をいえばただひたすらに苦しくて、
時折後悔が混じっている。