つぶやきや 波にもまれて 春の来る

声に出してつぶやくようなことがあったら、
それは強い想いなのだろう。
驚きも喜びも哀しみも衝撃も、
一瞬なれど大きな心の動きを、
如実に伝えている。

私も一人道を行きながらつぶやくことがあるけれど、
実はそれはあなたのことばかり。 
まだ想いを告げたことがない分、
胸の中以外行き場書がない心である分、
つぶやきにして漏れ出てくる。

あなたの名前、胸の内の感情、先日の言動の後悔。

 それでも全部、
時の行く先には、
あなたとともにあればいいのに。
まごうことなきこの想いが、
なんだかんだ行っても結局、
叶えばいいのにと、
春の光煌めく小川に祈った。
つぶやくよりも強く、手を組み合わせながら。