裸木の 空透けたるや 真昼過ぎ

冬の樹って、なんだか勇ましくありませんか。
その身を飾っていたものを全て脱ぎ棄てて、
逃げも隠れもできない、自分自身だけで立っている。
その潔さにはっとなります。

本当なら私もそうして、
飾らない、ごまかさない自分自身でいられたらいいのに。
何をかばっているのか、要らないことでこの身をくるんでしまう。
陳腐なプライドとはよくいったものです。
私も陳腐にまみれてる。

樹の幹に触れて、ため息をつきました。
理想、現実、夢、現。
人間って、冬の樹のように潔くはいかないものですね。