蜻蛉の 暁の詩や 空に溶け

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明日というものは、
本当に来るのだろうか。
今はいつだって今でしかないのに。

昨日というものは感じられるのに、
明日はいかにも遠い。
これほど心許ないのに、
必ず時は過ぎ、
明日はやってくる。

人によっては、気持ちを明るく持てというだろう。
まだ見ぬことに悩んで何になる。
世の中気持ちの持ち次第。
そういって根拠があるのかないのか、
微笑みを頬に浮かべている。

人によっては、周到に準備をせよというだろう。
明日は不確かなもの。
多くを望まず、確実な階段を自ら整え、
それを登っていけるようにしろと。
災害も事故も、保険というなの予定に組まれている。

これまで自分の迎える未来を、
いくらでも考える機会があったはずなのに、
私はいまだに自信がない。
十代だったあのときから考えれば、
今だって未来のひとときだろうに、
どこを見渡したって、
答えになりそうなものは見つかっていない。