冷えてでも 光を宿す 冬帽子

時は何も知らないで、
ただ勝手に過ぎ行く。
丸い時計の周りをぐるぐる回って、
一切の慈悲もなく1秒を刻む。

その下の人たちの、
1秒を千刻に感じる気持ちや、
あるいは2時間を一瞬に思えることなど、
あの時計からしたら、たわいもないこと。

どういう時間の中で生きていくのか。
今私は、立ち止まりたい。
その時間が、あの時計を幾度回ってもいいから、
日々を過ごすとか、
ここをに何を浮かべるとか、
ひいては生きるということを、
少し時間をかけて考えたい。

その時間が、あの時計にとって、
一回りなのか、
それとも百回回るのか、
それはわからないけれど。