寝ころべば 高きに吹くや 秋の風

レジャーシートに裸足で寝転がって、
土の柔らかさを背中に感じて、
空の高さを雲で確かめて、
隣にあなたの温もりを感じる。

なんて完璧な秋の日曜日。
少しの欠けもなく、
私は幸せの中にいる。
周りの誰もが幸せの中にいる。

このまま時を止められたらいいのに。
ああ、でもそうしたら、
他の幸せな瞬間を逃すんだ。
それは今より「完璧」だろうか。

そう思いながらあなたの横顔を見ていたら、
なんだよ、とあなたがいった。
私はただ微笑んで、
人目もはばからず、あなたの頬に口づける。