如何ように 浮きて沈むや 歳の末

年末の金曜日といったら、
世の中いたるところで、
何万もの忘年会。
そこかしこで、
今年の反省ばかりが聞こえる。

いいこともあったし、
悪いこともあった。
となりの声が響いてきて、
そりゃそうよ、と私は内心で呟く。
2012年は366日もあったのよ。
毎日真剣に生きてたの。
一つにまとめられるほど、
単純じゃない。

それでもひとつ選ぶなら。
そういって隣の若い人が身を乗り出す。

私はまるで自分が聞かれたように、
答えを探した。
もちろん出てくるのはあなたのこと。
こんな思い出、あんな記憶。
うん、いい一年だったかな。

聞かれたその人(多分40代くらいの男性)は、
どうしても、っていうなら家族かな。
って答えた。

そうだよね。
だれでもきっと、
大切な人のことを、一番最初と一番最後に思うのよね。
ざんねんながら 今年はそういう思い出がない人も、
心の芯ではそういう思い出があればいいなって考えるんじゃないかしら。
そんな、師走の金曜日。