春暁や いずれも誰も 愛しくて

電車の窓から、
息をのむような、 夕焼けの赤い光。
空にその色はただひとつなのに、
他の何より強く心に残る。

大勢の中で目立つことに関しては、
あなたも同じ。
恋をしたら、 どこにいても見分けられるというけれど、
ほんとなんだよね。
あなたは、埋もれるということがない。

誰にとってもそうなのかしら。
それがちょっと不安だな。
この太陽みたいに、 誰の目にも残るのなら、
私だけを見てほしい、
なんて 贅沢すぎるかしらね。