本当はそこに黒い雲があると知っているのに、
笑顔でいる。
耳障りのいい言葉を返す。
そのことに、あなたは疑問を感じていないのかもしれないけれど、
女には表面の下に本当の思いがあるのよ。
あなたの電話の回数、言葉の端々に覘かせるご機嫌伺い、
朝ご飯を全部食べるかどうかってことだって、
全部ジャッジの対象だから。
どれくらいあなたのことを見てきたか知ってる?
小さな変化だって分かる。
でも、それを表に出さないテクニックは身に付けた。
最後にすがってきても、
冷たい笑いで断わるから。
あなたの破滅が見たい。
破滅の最後に私のところに来て、
救いなく崩れ落ちるところが見たい。
でも、はっと気付く。
そんなものの為に、一緒になったわけじゃないのに。
気持ちや想いって恐ろしい。
私は、そういう人ではないはずなのに。