気が付けば 寒空に泣く 遥き日よ

冬の思い出は、いつも一筋さびしい。
少しだけ手を離したときの、
その間を吹き抜ける風。
別れ際に手を振るときの、
遠くでしか光らない星。

冬の空は、いつもどこかそっけない。
コーヒーの苦みに気を取られて、
一呼吸遅れる会話。
今すぐ会いたいのに、
声の届かないところにしかいないあなた。